第十七話 豪華客船への招待状
 ポケモンセンターに設置されている電話の受話器をとり、シゲルがオーキドポケモン研究所の電話番号を打ち込んだ。
 受話器を持ったシゲルを真ん中にして、両脇から顔を覗かせているのはサトシとルカサである。
 何度かのコールが鳴り響き、オーキド博士が受話器を取るのを待つ。
 ガチャリと受話器をとる音が聞こえると三人ともが身を乗り出すが、映し出されたオーキド博士の顔を見て一気に顔を引き下げた。
「この馬鹿もーん!!」
 案の定、最初から怒り顔であったオーキド博士の口から飛び出てきたのは叱咤の声であった。
 思わず首を引っ込めた三人がチラリと画面越しのオーキド博士を見るが、まだ怒りは収まっていないようであった。
「お、お爺様。何をそんなに怒っていられるのですか?」
「ワシが何も知らぬとでも思ったか。あれほどロケット団とは関わるなといったのに、ハナダシティでの一連の事件に関わったトレーナーとはお前たちのことだろう!」
 それは満場一致でオーキド博士には黙っていようとしていた事柄であった。
 もともと好き好んで関わったわけではないのだが、約束を破ってしまった事実は変わらない。
「オーキド博士、今回は仕方なかったんだよ」
「そう、そうですサトシの言う通り。コイキング詐欺の時はロケット団が犯人だって知らなかったし、ケーシィの時は向こうから関わってきて」
「もっと自覚をせい。向こうから関わってきたと言う事は、すでにロケット団に姿を覚えられたと言う事じゃ。これがどれ程危険な事か、お前たちに関わる気がなくとも、今後向こうから先手をうってしかけてくる可能性があるということじゃ」
 名前こそまだ知られてはいないと思うが、確かにムサシとコジロウは仲間にならないかと声を掛けてきた。
 それを断った以上、オーキド博士の言う通り次はロケット団の暗躍を知らなくても、邪魔されまいと向こうから仕掛けてくる可能性はあった。
 バトル好きのサトシも、出来ればムサシやコジロウとのバトルは遠慮したいところである。
 まだたった三度しか関わっていない程度の気持ちであったが、思った以上に深みに入り込んでいた現状にサトシたちは息を呑んだ。
「よいか、もう一度言うがお前たちがロケット団と関わるのは早すぎる。約束を破った罰として、次に目指す街はワシが指定するぞ」
 そう言ってオーキド博士が見せたのは、港に浮かぶ客船が写った雑誌であった。
 白亜の豪華客船が海の上で威風堂々と構えていた。
「ハナダシティに一番近い街、クチバシティ。その港に今この豪華客船、サントアンヌ号が着ておる。そのサントアンヌ号に各地の著名トレーナーが招かれている。お前達は無名ながら、幾度かロケット団と関わった事で招かれておる。そこへ行き世界の広さと自分達の未熟さを大いに知るがよい。すでに足の確保はしてある、そのポケモンセンターで待っているがよい」
 頭が沸騰していたオーキド博士は、そのまま叩きつけるように受話器を置いてしまった。
 余りの剣幕に口を挟む余裕すらなく、むしろ早々と受話器を置いてくれた事に三人ともホッとしているありさまであった。
「なんだか最近オーキド博士カリカリしてるな。前にシゲルが電話した時も怒ってたし」
「そりゃそうでしょ。三人一緒に旅立ったのはともかくとして、こう何度もロケット団と関わってちゃ、心配でいてもたってもいられないでしょ」
「お、お爺様に叱られた。この僕が……」
 もっともダメージを受けていたのはシゲルであった。
 尊敬する祖父からの叱咤などほとんど受けたことがなかったのだろう。
 その手の中からツーツーと繰り返すだけの受話器をポロリと落としていた。
「シゲル、落ち着けよ。こうなったら、その豪華客船とかに乗り込んでバトルで勝ちまくろうぜ。そうすればオーキド博士だって少しは考え直してくれるさ」
「そうよね。それによくよく考えてみたら、豪華客船なんて夢見たいな話じゃない。バトルどうこうもよりも、そっちが気になるわ!」
 燃えるサトシに、うな垂れるシゲル、浮かれるルカサ。
 他所から見たら奇妙な三人がポケモンセンターで待つこと数十分。
 オーキド博士の言っていた迎えがやってきた。
 これから豪華客船へと向かうにはなんの捻りもないタクシーであったが、そのまま乗り込みクチバシティを目指した。
 とは言っても、タクシーゆえに運転手が居るわけで車内でできる事と言えば窓の外を眺める事ぐらいであった。
 歩くのとは違い何倍もの速さで窓の外の景色が流れていき、ルカサが残念そうに溜息をついていた。
「最初は車は楽だとか言ってたけど、今は逆に早く進みすぎて複雑な感じがするわ」
「こうして移動してるとポケモンと出会う事もないからな。サントなんとか号の事が済んだら、また歩いてハナダシティに戻ろうぜ。やっぱり自分の足で歩くのが一番だぜ」
「サトシ、クチバシティにはクチバジムがある。それもサントアンヌ号の次にやるべきことに加えておけよ」
 窓の外を眺めていた二人へと向けて、真ん中で俯いていたシゲルが言った。
 まだまだダメージは抜け気っていないものの、しっかりとした指摘は回復してきた兆候である。
 シゲルの頭越しに見合ったサトシとルカサは、もう少しだなと笑っていた。
 徐々に回復していくシゲルを交えながら、時折外に見かけたりするポケモンを探しながら、やがてタクシーはクチバシティへと入り込んでいった。
 車の窓を開けてみれば何時もとは違った風の匂いが流れ込んできた。
 それと同時に見えてきたのは海である。
 窓から身を乗り出す勢いで海を見ていると、港へとタクシーが入り込みたどり待っていたサントアンヌ号の前へとたどり着いた。
「でっけー、オーキド博士が見せてくれた奴よりも全然でけー!」
「それだけじゃないわよ。雑誌の写真よりも綺麗。真っ白で、白亜のお城って感じよね」
 大手を振って感動している二人は置いて、シゲルは一り乗船の為に船へと渡る階段の前で船員と話していた。
 三人が招待されたトレーナーだと確認できたらしく、シゲルが振り返る。
「ほら、二人とも。乗船するよ」
「あ、シゲルずるいぞ。俺が一番乗りするんだ」
「こんな素敵な船に乗れるなんて、ロケット団様々よね。嫌な人ばっかりだったのに、初めて感謝」
 浮かれ気分でサトシが階段を駆け上がっていき、その後からルカサが続く。
 ここへ来た目的を忘れているんじゃないかと言う視線を送っていたシゲルも、後からゆっくりと続いた。
 三人は船員に指示されたとおり、現在立食パーティが行われている甲板を目指した。
 とは言っても迷うような場所でもなく、階段を上ってそのまま廊下沿いにサントアンヌ号の前方を目指すだけであった。
 そして立食パーティが行われている甲板へとたどり着き、サトシやルカサの浮かれ気分は吹き飛んだ。
 確かに見た目だけは立食のパーティであったが、参加者達の殆どのトレーナーたちがピリピリとした雰囲気で張り詰めていたからだ。
 それだけに飽き足らず、遅れてやってきた三人を見るなり幾つもの視線が貫いていった。
「な、なんだこれ。これの何処が素敵なお城だよ、ルカサ」
「私に言われても、私たちが来る前に何かあったのかしら」
「良く解らないが、刺激はしないようにしよう。僕らは無名なトレーナーだし、絡まれる事もないだろう」
「ええ、折角強そうなトレーナーがいるのに……」
「いいからサトシ、こっちにいらっしゃい」
 サトシは不満そうだったが、とりあえずシゲルの意見に従ってパーティ会場の隅へと三人はこそこそと歩いていった。
 だが運が悪いのかどうなのか、多くのトレーナーたちがそんな三人を目で追い、近寄ってくるものもいた。
「おい、お前らだろ。最近ロケット団とやりあって目立とうとしてるトレーナーってのは」
 それはとても話しかけるといったものではなく、明らかに挑発の意味合いが込められていた。
「目立とうってなんだよ。俺たちはロケット団が悪い事ばかりするから何とかしようとしただけだ」
「そうよ、そうよ。だいたいそう言うことを言うやつに限って目立ちたがりやなのよね。あら、聞こえちゃったかしら?」
「おい、よせ二人とも。安い挑発に乗る事なんてない。こういう手合いは無視するに限る」
「そうそう、そこの臆病者君の言う通りだ。虚勢を張る必要なんてないさ。君らはたまたま運が良くてここに呼ばれる程度のトレーナーだ。その証拠に親も祖父母もたいしたトレーナーじゃなかったろ?」
 プツンと何かが聞こえたような気がした。
 これにはつい先ほどまで熱くなっていたサトシもルカサも冷静にならざるを得なかった。
 すぐさまシゲルを止めようとしたが、二人を引きずる勢いで挑発してきたトレーナーの胸倉を掴みあげた。
 後ろからサトシやルカサが覆いかぶさるようにしているのに、構わず持ち上げたトレーナーの足が床を離れそうであった。
「僕の目の前でお爺様を侮辱するとは良い度胸だよ。挑発してきたからには、こうなる事ぐらい解ってやっていたんだろうね?」
「ぐ、くる…………し」
「シゲル、お前が真っ先にキレるなよ。怖いから止めてくれ!」
「貴方がキレると冷静になれるけど、止めるのが大変なのよ。ほら、落ち着いて。お願いだから」
「僕は冷静だ!」
 トレーナーを持ち上げたまま振り返ったシゲルが叫ぶが、その目が全く冷静には見えなかった。
 血走りすぎて炎でも噴出すのではと言うぐらいであり、このままでは相手のトレーナーの命が危うい。
 怖いのを我慢してもっとシゲルにしがみ付いて止めようとサトシとルカサが飛びつく直前、相手のトレーナーをシゲルより高く持ち上げた者がいた。
 おかげでシゲルがバランスを崩し、三人仲良く船上の床へと倒れこんでしまった。
「ヘイ、ボーイ。ヒートアップし過ぎだぜ。まあ、相手を見極めもせずにヒートさせちまったコイツも悪いがな」
 そう言って尻餅をついたトレーナーを指差したのは、山のように大きな男であった。
 太っているとかではなく、腕が胸板が、鍛え上げられた見事な筋肉を蓄えているのだ。
 髪の色が金色で、言葉にも妙なイントネーションがある事から、この国の人間ではないようだ。
「マチスだ。クチバジムのジムリーダーだ」
「あれがクチバの稲妻と言われたトレーナーか。すげえ迫力だぜ」
 ひそひそと聞こえてきた言葉から、未だ仲良く倒れこんでいたサトシたちはそろってマチスを見上げた。
「さあて、何時までもそんな所で寝ていると今度はキャッチクールしちまうぜ。さあ、まずはレディお手を」
「レ、レディって私?!」
「そう、ユーだ。プリティレディ」
 サトシとシゲルと一緒に居れば、そんな気の利いた言葉が出てくるはずもなく。
 大いに喜び、同時に照れていたルカサがマチスから伸ばされた手を取って立ち上がった。
 男に手を貸されてもあまり嬉しくないサトシとシゲルはその後自分で立ち上がる。
「止めて頂いてありがとうございまいた。どうにも祖父を馬鹿にされると自分が止められない性格で」
「誰にだって欠点はある、気にしすぎないことだボーイ。だが、そこで尻餅をついているトレーナーの言う事にも一理ある。ユーたちは、ラッキーだっただけだ」
「変な言葉が多くてよくわかんないけど、お前も馬鹿にする口か!」
「馬鹿にしているわけじゃない。事実を言ったまでだ」
 再びサトシが噛み付くも、マチスはあっさり受け流し言った。
「ロケット団は、統率の取れたミリタリーだ。ただのチンピラとは違う。元軍人の俺が言うんだ。証明してやろうか?」
「望むところだ。今この場でポケモンバトルだぜ!」
 いさかいを一度は止めながら何故か今度は自分から挑発を始めたマチスに、あっさりサトシは乗ってしまった。
 場所が場所だけにとシゲルが止めようとするも、周りのトレーナーたちが要らぬ気遣いでテーブルを片付け始めた。
 ルカサにも止めてくれと援軍を求めたシゲルであったが、次の瞬間がっくりと首を落としていた。
「マチスさんってカッコいい。大人だし、強そうだし。礼儀正しいし」
 赤く染まった頬に手を当てて呟いているルカサを見て、ダメだコレはと諦めた。
「さてボーイ、俺の相棒はコイツだ。カモン、ライチュウ!」
「ライラーイ!」
 マチスが放り投げたモンスターボールから飛び出したのは、ピカチュウの進化系であるライチュウであった。
 橙色の毛並みを持った大人の腰の高さほどの背丈を持つポケモンである。
 ピカチュウから進化させると可愛さが激減すると進化をさせないトレーナーも多いが、さすがジムリーダーはそんな甘い事はないようだ。
 ライチュウが放つ鳴き声も、どっしりと構えた自信が見えていた。
「フシギダネはまだ仲直りしてないし、ここはユンゲラーだ。ユンゲラー、君に決めッ?!」
 ユンゲラーのモンスターボールを放り投げる直前、腰のベルトに収まっていたモンスターボールの一つが勝手に開いた。
 そのままマチスのライチュウの前に飛び出したのは、フシギダネであった。
「おいおい、フシギダネ!」
「おい、見ろよ。ポケモンが勝手にモンスターボールから飛び出したぜ、あんなの初めて見たぜ」
「なっちゃいないな。未熟も未熟、素人以下だぜ」
 まだ機嫌が直っていないのかシゲルは大丈夫かと見守っていたが、周りから漏れる嘲笑に心をささくれ立たせていた。
 つい先ほどまでマチスに見ほれていたルカサも同様である。
「自分のポケモンすら満足に扱えないときたか。飛び出したからにはバトルスタートだ。ライチュウ、電光石火!」
「ラーイ!」
「フシギダネ距離を取ってかわせ!」
 フシギダネの倍近い巨体を持ちながらも、ライチュウの姿が一瞬のうちに消えた。
 すかさずサトシが指示を出すと、フシギダネは後ろへと飛びさる。
 ややフライング気味な奇襲を前にすぐに指示を出す事が出来たサトシへと、マチスは口笛を鳴らしていた。
「ライラーイ!」
 フシギダネが引いた直後、その場にライチュウが現れた。
 かわすタイミングが思ったより早かったのか、驚いた顔をしていたライチュウを前にサトシが言った。
「フシギダネ、つるのムチ!」
「フシァ!!」
 フシギダネの背中の種から伸びたムチが唸るが、すでにライチュウは電光石火でその場から退いていた。
 誰も居ない船の床をフシギダネのつるのムチが打ちつけていった。
「少しボーイを見くびっていたようだな。だが次はかわせるか。ヘイ、ライチュウ。ギアをアップさせるんだ」
「ラーイ!」
 またしても電光石火でライチュウの姿が掻き消えたが、それだけに終わらなかった。
 ダンッとフシギダネの右側の床が激しい音を立てた。
 次は前方左で床に何かを叩きつけるような音が。
 次はフシギダネの後ろと、音がフシギダネを中心にしてあらゆる場所から鳴り響いた。
 そのたびにフシギダネは音の鳴ったほうを振り向き、恐らくは高スピードで動き回るライチュウが鳴らす音に翻弄されていた。
「ダネ?!」
 音が鳴ってから振り向き、つるのムチを伸ばしてはライチュウのいない場所を打ちつける。
「落ち着け、フシギダネ。音に惑わされるんじゃない。狙うならライチュウが接近してきた一瞬だ」
「そいつは無理な注文だボーイ。俺のライチュウに死角はない。ゴー、ライチュウ!」
 さらにライチュウのスピードが上がったのか、床を踏み抜く時の音が大きく早くなった。
 だがフシギダネもつるのムチを闇雲に振り回すのではなく、サトシの言う通りじっとライチュウが接近する一瞬を待っていた。
「いい感じ、いつものフシギダネに戻ってきたじゃない」
「ハナダジムでの行動は一時的なものだったのか?」
 ルカサとシゲルがそう述べている間に、サトシの言う一瞬が訪れようとしていた。
 一段と大きな音でライチュウが床を蹴ったのは、フシギダネの真後ろであった。
 フシギダネの死角を狙ったつもりだろうが、フシギダネがしっかりと振り向きライチュウの動きを目で捉えていた。
「フシィッ!!」
 振り向きざまにフシギダネがつるのムチを振り上げ、ライチュウは奇襲に失敗したと全力で体の動きを止めようとしていた。
 だがライチュウが大きくバランスを崩した事で、逆にフシギダネのムチはライチュウの鼻っ面を掠めていくに終わった。
 再度振り上げようとしても体勢を立て直したライチュウは距離を取ってしまう。
「ふう、クールどころかコールドだぜ。ん?」
「フシギダネ?」
 冷や汗を拭う振りをしたマチスが気づいた事に、サトシが気付かないはずもなかった。
 ダネェっと悔しげに葉を食いしばり、何かを悔やみ打ち震えるフシギダネがいた。
 そして何を思ったのか、サトシの指示もないままにマチスの元へと戻ったライチュウへと向けて駆け出した。
 突然の暴走に、マチスでさえも驚いていた。
「ワッツ、ハップン。だがチャンスだ、ゴーライチュウ!」
「フシギダネ、止まってくれ。フシギダネ!」
 サトシの必死の声にもフシギダネは止まらなかった。
 つるのムチを伸ばし、真正面からライチュウに向かっていく。
 それをライチュウが正面から受けて立つはずもなく、あと少しでつるのムチが届く距離でライチュウは電光石火でその姿を消した。
「ダネ?!」
 思い切り踏みとどまったフシギダネであったが、その背後でまたもやライチュウが床を蹴った音が鳴り響いた。
 もう一度それに反応して振り返ろうとするフシギダネであったが、前へと進もうとするからだがそれを許さなかった。
 振り上げたつるのムチが降りてくることもなく、真後ろから電光石火の体当たりを食らったフシギダネは吹き飛ばされていった。
 船上の床を転がっていき、一度倒れこんでからなんとか立ち上がろうとフシギダネはもがき始めた。
 だが戦い続けようとする闘志とは裏腹に、真後ろからの電光石火のダメージは浅くはなかった。
 震えていた足が崩れたのを機に、フシギダネは腹ばいに倒れこんでしまった。
「フシギダネ、ルカサきてくれ!」
「わかったわ。シゲルも、ほら」
 サトシの次に早く駆け寄ったルカサが早速フシギダネの傷を看始めた。
 それを心配そうに見守るサトシとシゲルの後ろから、マチスが語りかけてきた。
「何が原因でフシギダネがオーバーヒートしたかわからないが、これで解っただろう。ボーイズは今までがラッキーだった。ラッキーだから、五体満足でロケット団をやり過ごす事ができた。コレからは気をつけることだ」
 マチスから辛辣な言葉を送られ、サトシは歯を食いしばりながらも今は倒れこんだフシギダネを心配そうに見ていた。

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