後書き


ついに最終話を迎える事ができました。
やや強引な幕引きをしてしまった事にお詫びをしつつ、ここまで読んでいただけたことを感謝いたします。
普段ならば連載の終了しても後書きを書かない派なのですが、今回の光と闇の双生児はコレまでの連載で一番長く、それ以上にやり遂げられなかった部分もあり書くことにしました。
少々ネタバレ等を含みつつ、つらつらと書き連ねていきます。

その1.初期構想
まず最初の最初、の段階ではカーマインがグランシルの街の人たちに迫害を受けるまではゲーム通りに進ませるつもりでした。
カーマインが人に絶望仕切る前にグロウが先にキレたふりをして迫害に参加した人を惨殺、そのままヴェンツェルの元へと行く。
そこからはグロウがヴェンツェルを殺害し、カーマインの為に悪を演じながらヴェンツェルがやろうとしていたことを引き継ぎ、二人が対立していく予定でした。
ただ予想以上にカーマインの成長が早く、またグロウもユニのおかげで丸くなってしまいました。
プロットが甘いと言うか、ないままに書いていたので私が阿呆でした。
結構キャラに振り回されてお話が変わっていきました。

その2.最近での構想
実は、百十三話以降も続けるつもりで百十五話まで書いていました。
グロウがまんまとゲヴェルに体を乗っ取られて、ゲヴェル討伐祝賀会場に現れたところまで。
そのあと最高の魔術師のルイセを魔力で圧倒し、最高の剣士であるベルガーさんを重症に追い込んでました。
グロウを取り戻すぞって感じで行くつもりが力尽きちゃいました。
実際バーンシュタインを取り戻す辺りが最高潮だった気がしますねえ……

その3.ダブル主人公
つらかったです。あちらを立てれば、こちらが立たず。
両方が主人公らしくあるように気を使ってばかりいました。
特に初期のカーマインは物腰が柔らかいだけで主張がなく、また大して強くもなく……使いづらかったです。
でも実際にゲームしてる限り、カーマインのような性格に皆なっちゃいますよね。
ある意味ではゲーム通りのカーマインに対し、グロウは対象的な性格を目指してました。
もうほとんどオリキャラみたいな扱いですけど、アレも一応ゲヴェルの要素があるんですよね。
いつか某人と話しているときに、カーマインは魔力内包型のゲヴェルで肉体強化型、グロウは魔力放出型のゲヴェルで平均的に強化された型。
まあ、今となってはどうでも良い話です。

その4.ヒロインたち
ルイセ、ユニ、レティシア、ステラですね。
正直ステラはすまんかった。
最後無理やり出しましたが、フェザーランドに引っ込んでる設定からヒロインなしになってたはずなんですよね。
唐突に出てきてグロウが好きだったみたいな、アホな事になってしまいました。
ルイセは王道的にカーマインが好きでいいのですが、ユニとレティシアの方がある意味では頑張ってた。
相手がグロウなだけに結構振り回されたり、頑張って振り回したり。
正直に言うとルイセよりもこの二人の方が好きでした。
でも大きな目線で言うと皆好き。

その5.身近な人々
ウォレスさんは話が進むに連れて出番減ってったな、がんばってカーマイン育てたのに。
サンドラは逆にほいほい色んな場面で出てきて頑張ってました。
そしてそれ以上に頑張ってたのがミーシャと、リシャール。
最後ミーシャはバーンシュタインでと書きましたが、いっそリシャールと良い雰囲気にみたいなこと書こうかと思ってた。
リシャールはミーシャにも命を救われた感じですし。
他にも登場人物居るけど書ききれません。

その6.お話を終えてみて
本当にプロットが大切だと、何をどう書いていくのか決めておくべきだと痛感した連載でした。
そして本当にグローランサーが好きだったんだなと自分でも思いました。
ゲーム一本ほぼまるまるお話にしちゃったんですから。
しかも普通にプレイしたら四十時間位かかるゲームを。
ほとんど終えてホッとしている感じですが、気が向いたときにぐらい平和後のお話短編で書いてみたいです。
そして百十三話でグロウがこれまでとは一番変わった台詞が一つあります。
どれがとは言いませんがこれかなと思いつつ読んでやってください。
それでは、後書きまでも最後まで読んでいただきありがとうございました。
この連載が終わってもCrossRoodはまだまだ続いていきますので引き続きよろしくお願いします。

2007年9月22日 えなりん
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