[Hello Again , so young!]



 一週間後

「・・・・・・・」

 待ち合わせ場所である天海空港の入り口。平日と言うこともあり人はまばらだ。まったくと言っていいほどいない。
「・・・遅い」
 待ち合わせは午前十時。今は十時二十分。飛行機のフライトが十一時。
 一年半前にここは、建築中に大規模な爆発事件があった。一般公開では天海市の目指す方針の反対派が起こした事件で、犯人も逮捕されていると新聞には書いてあった。しかしそれは八割方でっち上げで、この事件も悪魔が絡んでいた。原因は知らないが、米田の謀略で優秀なサマナーがまた一人犠牲になった。
 そんな天海空港も無事完成され、あまり滑走路は多くはないがそれなりの機能は働いている。東京の羽田空港とこちらを比べると、大方『大型百貨店とスーパーマーケット』ぐらいの関係だ。

「・・・・?」
グウウウウ・・・ンン・・・ウウウウ!
 轟音が聞こえる。かなり大きなエンジン音だ。
「−−あ−−」
 見覚えのある車だ。四月の初め頃までよく世話になった車。
 黒のスポーツカー・・・・椿さんのだ。
 その車は目の前で急カーブをかけると、ドリフトみたいにカーブして目の前に止まった。ゴムの焦げる匂いがするぞ・・・
 どうせ任務か何かが−−−そう思って車を見ていると、意外な、というより本来こんな所に来れない人間がいた。
「・・・桃木先生・・・・とその他」
「うっわー、その他扱い!」
「ケッ、ナンパマスターに言われたか無いぜ」
 驚いた顔で三人を見ていると、桃木は近づいて
「さしぶりの担任初日、サボっちゃった」
 と笑顔で声をかけてきたのだ。
「右に同じ」
「左右に同じ。ヘヘ」
 車を駐車場にしまってきた椿さんが小走りでオレに駆け寄る。
「お別れの挨拶ぐらい、したほうがいいだろ?」
 とのたまってくれた。
「心憎い演出、感謝します」
「ああ。何でナギ君が黙って出ていくのか、何処へ行くのかも全て話しておいた。これで感動のお別れが出来るな」
 『心憎すぎる演出』のせいで、二十分も遅れたのか、この人は。なるべく誰とも会いたくなかったのに。
 特に桃木とは。
「まあ、いいです。上へ行きましょう」
 複雑な思いを胸に秘めて、オレは二階に向かった。

・・・・・・・・

「ほんっと、オレらが脱走したときの井闇の顔、最高だったな」
「ははは・・・だっていきなりなんだし。木塔君のケータイに電話がかかってきて、授業がストップして、椿さんの車が正門に止まったとたん、桃木先生走って行っちゃうんだもんなあ。みんなあ然だったよ?」
「でも、井闇先生に見られたのはマズイかもしれない・・・」
「・・・・・」
「大丈夫だよ、そんときゃオレと根倉がキチッと言い訳してやるから」
「うん、体引きずって一生懸命だったモン、先生。まだ体治っていないのに」
「うん、どうしても言いたいことがあったから・・・ウラベ君、いきなり蒸発しちゃうし」
「・・・・・」

・・・・・・・・・・

「お別れです」
 そうみんなに言うと、カバンを金属探知に置こうとした。それを椿さんが止める。
「まだ三十分以上、時間はある」
「・・・・・」
 いらない時間だった。欲しくない時間。辛い時間。
 惨めな自分がさらされそうな時間だ。
「十分後にまた来る。ほら、木塔君に根倉君、席を外そう」
 いらない気遣い・・・・そう呟いたが、誰の耳にも入ってはいなかった。
 桃木は下を向いている。
 オレも下を向いている。
「うん。行こう、木塔君。今は・・」
「わかってる。行こうぜ、椿さん。ジュースおごってくれよ」
 足早に去っていく三人。残された二人。
 何も話せない。しかしそんなオレに気がついたのか桃木は、
「とりあえず、座ろ?」
 と、オレの手を引いて身近にあるイスに座らせた。自分も隣に座り、こちらを見ている。
(いったい、何を)
 こんな別れは嫌いだ。去るときは一人で、死ぬときも一人がいい。
 なのに・・・
「ウラベく・・じゃなくて、ナギ君って、呼んでいい?」
「・・・・・はい」
 桃木の声は今までと違って聞こえた。いつものわざとらしさ、無理にでも話そうという気持ちが感じられなかった。あくまで自然に感じられた。
「この十分ね、ナギ君が何も話したくなければ、それでいいと思う。それがナギ君の別れ方だと思うから。ナギ君っていつも、上から押しつけられるのって嫌うもんね」
 クスクス・・・と笑うと、視線を下に向けた。いつの間にかオレは桃木の方を見ていた。
「でもね、また私のわがままを言うとね、ナギ君の話を聞きたいな。ナギ君の話って、何か不思議な感じがするんだいつも。異国の言葉みたいな不思議な感じがする」
 あくまで淡々と話している。彼女の目線は下から上がり、正面を捉えていた。
「私、この一年でいろいろナギ君のこと分かっちゃって。ナギ君のことを知るたびにさ、『ああ、こんな辛いことや悲しいこと、痛いことを乗り越えているから言葉に重みがあるんだ』って思った。最初はただの生意気なガキんちょだって思ってたのに」
「ガキですよ、今でも」
 しまった、と心の中で舌を打つ。だが桃木はそんなオレを茶化さずに話し続けた。
「入院しているとき、一人になったときずっと考えていたんだ。考えていたか泣いていた。私は教師なのに、あなたを救うことも・・・それどころか殺そうとしていた!・・って。自分が情けなくて悔しくて・・・自分が子供に思えた。取ったのは歳だけで、ナギ君よりずっと子供だって。私は何となく教師になった。尊敬していた先生もいたけど、結局はナギ君の言っていた『デモシカ』だったんだ。−−−でも、ね」
 振り向いた桃木の顔は『先生』だった。それも前よりほんの少し大人っぽかった。
「椿さんに褒められたのよ、私。『あなたはもう立派な教師ですよ』って、車の中でね。あなたは感情を無くしたナギ君に、立派に『想い』と言う大事な心を教えることが出来た、保護者として感謝している・・・・そう言ってくれたの。私、少しはナギ君の役にたったかなぁ?」
 しょげているような顔でオレを見ている。その顔を見ると何だか胸が苦しくなるのは何故だろう。
(心・・・感情・・・気持ち・・・・想い・・・?)
 そういえば、いつもそうだった。いつもオレは心の中で目の前の人間を観察し、判断し、問われたことに妥当な答えを出していただけのような気がする。事実、表面だけのなれ合いを求めて薄っぺらい笑顔を振りまく人間とは口も聞かなかった。
 でも、今は・・・何か、何か言いたい。
「先生・・・敬語、やめてもいいですか?」
「え・・・何で?」
 あくまで自然体のまま、いつもの脳天気な顔を傾ける。
「敬語を使う相手は、いつも建前と当たり前のことしか言わないんです。木塔や根倉には敬語を使いません。ですから最後の刻は、先生に敬語を使わないでいいですか」
「あ・・・・・・・うん!いいよぉ!」
 オレの言葉を心の中で反芻していたんだろう。オレの遠回しの言葉を理解してくれた桃木は、笑顔で許してくれた。
 少し舌足らずな言葉で、だ。

「母が死んだのはオレが小学六年の頃だった。あんな無惨な死に様を見せつけられて、しかもその原因を作ったのが親父だと知ったときからオレの性格は変わった・・・と言うよりも性格が形成された。当時は親父の仕事のせいで引っ越しも多くて・・・・・・」  俺は話した。初めて自分のくだらない人生を他人に話したんだ。高校に入ってこの一年、殺戮者のように悪魔を殺したこと。木塔と米田の出会い、そして訓練。アルゴンビル本社での皮肉な攻防戦、フィネガンの死による真実の発見。全ては過去の怨念によって起きた事件。過去の怨念によってオレの『普通の生活』が破壊されたこと。
 桃木は黙って聞いていてくれた。こんなくだらなくて血と憎しみに汚れているオレの人生を、聞いてくれたんだ・・・
「だから、オレは冷静という考えはおかしいんです。正確には『どうでもいい』がオレの本当の感情。それでいて瞬発力や瞬時の判断力は戦いで培ってきた来たから・・・」
「うん・・・」
「・・・・・」
 会話は終わった。その桃木の一言で、もう全てが終わったから。
 しかし隣にいた彼女は鼻の下をゴシゴシと擦ると、右手をオレに差し出してきた。
「・・・・何?」
「ちょーだい」
・・・・・・?
 訳も分からず顔をしかめると、桃木はさらに付け加えた。なんとも湿っぽい顔でだ。
「『どうでもいい』じゃダメだよ。『どうでもいい』じゃ・・・インドで死んじゃう。私、嫌だよ。私もう一度合いたい!一年後もう一度あって、その時笑顔で迎えたい!・・・だから、ちょーだい」
「だから・・・」
「あなたの大切な物、『絶対に無くしたくない物』をちょーだい。そしたら私、一年間それを持っている。そしてもし一年後、生きて帰って来られたらそれを返してあげるわ」

 ああ、そうか。
 この人は・・・・オレを心配してくれるのか。
 こんなしょうもない命を・・・

「じゃあ・・・」
 そういって取り出したのは、MDだった。悪魔の入っているMDではない。
「これ、オレの大事なモノ」
[MD・・・アクマ?」
「は入っていない。でも、一年間ずっとオレのそばにいてくれた相棒。悲しいときや辛いとき、情緒不安定になったとき、いつもコイツはオレを慰めてくれた。これがなければたぶん学校にも来れなかったし、木塔や根倉にも会えなかった。桃木を助けることもできなかった。かけがえのないヤツだ」
 片手でMDを取り出し天井に掲げると、桃木もそれを見つめる。
「母さんが死んだとき、組織の命令で家なり全て燃やしたけど、これだけは椿さんが黙って持ち出したんだ。だから全て母さんの好きな歌が入っている。この歌を聴くと、母さんがステレオの前で歌を聴いている姿を思いだせれて・・・これだけなんだ、母さんが残してくれたモノ」
「そんな大事なモノ・・・受け取れないよ」
 間抜けなことを・・・と自分でも気づいたのだろう。引きつった顔で笑っている。そんな笑顔を見るのも、もう最後かも知れない。
(いや、最後にならないために、これを桃木に渡すんだよな)
「で、どんな曲が入っているの?」
 誤魔化しついでにオレの肩に手を置く。掲げたMDを桃木ものぞき込んでいる。
「古い曲ばかりだよ、母さんが学生時代に買ったものばかりだから・・・『Time goes by』
・・・『Hello Again』・・・『Adballoom』・・・『So young』、そして『Calling』。とっても陳腐な曲だよ。外国人みたいな力強さを感じない、流行に乗った日本人の曲ばかり」
「・・・うん」
「でも、それでも母さんが若い頃感動して買った歌」
「・・・うん」
 それを渡そうとMDを胸元に戻す。今まで天井に掲げて見ていたからだ。それを渡そうと腕を伸ばす。桃木もそれを受け取ろうとしていた。
 が。
「・・!」
 一瞬何が起こったのか分からなかった。目の前に桃木の顔がある。彼女の温かさを感じる。
 唇が重ね合う。
 しかしそのキスはすぐに終わったが、なかなか離れようとしない。人形みたいにオレを抱きしめる。力一杯抱きしめているようにも思えた。が、違う。
 震えていた。
「も、桃木・・せ・」
 何も言えない。何も言えなかった。全然嫌でもないし、しかし胸を締め付けるようなこの痛さは何なのだろう。
「・・・な・・で・・」
「・・・?」
「死な・・な・・・いで・・!」
 泣いていた。彼女は泣いていた。オレ何かのために、抜け殻のオレなんかのために。
「私・・・強くなる・・・大人にもなるから・・・舌足らずもなおす・・・だから死なないで・・・生きて・・・あなたのために私なにもできない・・・ただ泣くしか・・・でも、一年後には今より強くなる、大人になるから!・・・だから・・・」

 生きて・・・

 生きる、か。こんな命、もう惜しくはない。でも・・・
「生きるさ。生きて帰ってくるよ」
 生きて欲しい。彼女が望むんだ、だったら生きてもいいかな・・・そう思った。
「約束・・・約束だよ、一年後、また合おうね」
「ああ。生きるよ。生きて帰ってくる。だってMDも返して欲しいしね」
 そのために生きる。貸したまま死んだらしゃくだしな。
「うん、取りに来て、わたし待ってるから。一年後のここで待ってるから、MDをもって」
 そう言って笑うと最後にもう一度キスをして、俺から離れた。手にはMDをもっている。ようやくスッキリしたようだ、笑顔でオレを見ている。
「あはは。ナギ君の笑顔なんて初めてみた」
「あ」
 そうか。オレもつられて笑っていたのか。皮肉の時に見せる笑顔じゃない。四年前・・・・いや、五年前に捨てた笑顔が、ようやく戻ってきたのか。
「でも笑顔を見たら安心した」
 そう言っている。
「じゃあ、もういいね」
「え?何が?」
「椿さん達を読んで」
 といって真横にある曲がり角に視線を向ける。あそこから人の気配を感じるのだ。文字通り『気』の集まりを感じる。
 三つほどだ。
「椿さん!話は終わりました!」
 と叫ぶと−−−顔が笑っている椿さんと、顔が真っ赤な根倉に、顔に怒りが混ざっている木塔の−−−三人が姿を現した。
「ナギ君、十五分の遅刻だ。後もう五分もないぞ」
 と言っていてもずいぶんと満足そうだ。なんか『思い通りの展開になってくれた』という表情だ。
 もちろん桃木は顔が真っ赤になっている。
「ったくよオ!!さっさとインドでも何処でも行ってくれってんだ!」
「荒れないで、木塔君・・・フフフ」
 そう言っている根倉も口元がゆるんでいる。
 まったく。何処まで見ていたものやら・・・
「じゃあ、お別れですね」
「ああ」
 椿さんが短く答える。根倉も寂しそうな顔で頷き、木塔はこちらを見てもくれない。
「ほら、木塔君も。お別れなんだから、」
「うるせえな!」
 と反抗するだけだ。まあ、仕方がないのかもしれないが。

 荷物を持ち上げ、目線を上げるとそこには・・・・・桃木がいた。
「待ってるから。だから・・・」
「ああ。帰ってくるよ。ちゃんと生きてね」
 ぎこちない笑顔を送って、四人に背を向ける。

 生きて帰ってくる・・・・

 そうだな。まずは、生きよう。
 荷物を持って飛行機にはいるための橋を通る。

「帰ってこないと、怒るから!」
 背中越しに声が聞こえる。
「MDもらっちゃうから!帰ってきて、私にまた皮肉を言って!約束だから!」
(お願いだから、これ以上叫ばないでくれ)
 しかし、背中からまた別の声が聞こえる。
「そうだぜ!お前だけじゃねえ!オレだって強くなるからな、お前何かよりずっとだ!帰ってこねえとオレが桃木センセーをもらっちまうからな!」
「ウラベさん!僕も待ってるから!僕、いまでもウラベさんのこと尊敬するから!僕も強くなるから!人間的に強くなるから!だから・・・帰ってきて!」
 飛行機に入る瞬間に振り返り、笑顔を向ける。
 涙が頬をつたう、情けなくてぎこちない笑顔だ。
「ああ、そうだな」
 情けないことに、三人とも泣いていた。椿さんは苦笑いをしてオレを見ている。
 師匠である椿さんに頭を下げると、飛行機の中に入っていった。

・・・・・・・・

 生きるさ。どんなに劣悪な環境でも、生き抜いてみせる。
 飛び立った飛行機の中、窓から空を見ている。涙で濡れた顔が反射して映る。

 これからも、ずっと生き続けられるように、破滅を迎えないために。
 インドで心の有りようを求めて・・・
 「一年後、笑って会えるように・・・」




「五十度を超える夏の温度、十度を下回る冬、転がる死体、有象無象の乞食、カーストによる身分差別、不潔な室内、麻薬の誘惑、無いに等しい法の加護、汚濁した水、食の不足、あとは・・・」
「宗教による束縛ですね」
「そうだ。あそこには日本にない『生』と『死』の全てがある」
・・・・・・・・
「先輩、これで本当によかったのですか」
「いくら支えてくれる友人や恋人がいても、所詮人間、最後は一人だ。特にあのような幼いうちに強大な力を持っていれば、確実に米田より早く自滅する」
「・・・・・」
「米田と同じなんだよ、あの子は。それを自分でも分かっているんだ。恐ろしいほどに鋭い感性だ、だからこそ米田のようになって欲しくない」
「・・・・・それが米田を助けられなかった、せめてもの償いですか」
「ああ。それと、最後の最後にヨネを守ってやれなかった罪滅ぼしも含めてだよ。それにウラベの息子でもある。オレのミスでもあるあの事件は、オレが責任を取らなければいけない。三十七にもなってオレが組織に入ったのもそのためだ。女房も散々泣いたが・・・やっと昨日、認めてくれた」
「・・・そうですね」
「オレらはあの坊を信じて、ただ一年を待つだけだ。その間にナギが日本に住めるよう、天海支部をさっさと再編しなければな」
「先輩は二人・・・木塔君と根倉君を鍛え上げなければなりませんね」
「あ?・・・ああ。ナギを救えなかったのはオレらが強くないからだ−−−って言ってな。まあ木塔の方は他にも目的がありそうだったが」
「本気ですか」
「アタボーだ。仮にもサマナーになったんだ。いつ死ぬかわからねえ。だったらナギの帰ってくる一年後まで鍛えてやるのが義務ってヤツだろう。二人とも優秀だ。オレの持っているもの全てを教えるつもりだよ」
「そう・・・ですか」
「どうした」
「似ていますね。先輩は根倉君、フィネガンは木塔君、ウラベさんはナギ君、桃木先生はナギ君のお母さんに。性格的にも同じに感じますし」
「そういえば・・・そうだなぁ」
「後一人集まると・・・何か不安になってしまいます」
「つ〜ばきぃ、時代は繰り返しちゃいけねんだよ。そのためにオレはあの二人を鍛える。心身共にな。大丈夫だよ、あいつらなら大丈夫だ」
「そうですね・・」
「そうだよ。オレら何かよりずっと賢い。目先の目的で狂うようなヤツじゃない。子は親を越える・・・大丈夫だよ、ナギはきっと一回り大きくなって帰ってくるさ」
「実際インドで二年も修行した先輩が言うと、説得力ありますね」
「カカカカ。・・・・ナギなら見いだせるさ。インドで一年生きる。それすなわちインドにある魅力であり、そこにしかない真実を知った証だ。挫折すれば破滅。魅了されれば二度と日本には帰ってこない。しかし一年生き、帰って来られたなら・・・・・・」
「・・・先輩?」
「人間の生・死・真実。その三つの意味を彼は自分のその手でつかみ取れる」

                Hello Again , SO YOUNG!完